2018年10月30日火曜日

JUKI TL-25DX 糸切りカム交換修理

 JUKI TL-25DX 糸切りカムの交換修理でお預かりしました。

人気のシュプールシリーズの針穴糸通し装置付のミシンです。

発売以来、人気の商品で使いやすさや糸切り装置が好評でよく売れました。



糸切りカムの画像です。
左のカムに亀裂が入っていて壊れてしまう前に早めの交換をいたしました。

TLー98までは、糸切りカム一つの交換で済んでいましたが、25シリーズより補助カムがついています。
この補助カムも少し亀裂が入っていましたので交換しました。



取り替えは、ミシンを逆さにすると早くできるとアドバイスを受け、今回は逆さにして交換しました。

交換後、針棒付近です。
ホコリもあまりなく、よく手入れされているようです。
全体の注油を行い、軽快に動いてくれています。
糸切り後の裏を写しています。
1センチ弱の糸が残っていますが、正常に切れています。
この糸切りカム交換は、微妙な調整で切れたり切れなかったりします。
3つのカムの調整にちょっと時間が掛かってしまいました。
交換したカムです。
今回、カムを交換しましたので当分の間、問題なくご使用頂けると思います。
末永くご使用ください。

当社では安心の修理保証をつけておりますので、今後もお困りのことがあればお気軽にご相談ください。

2018年10月25日木曜日

トヨタミシン MC-1000の修理(ボタンを押しても動かない)

トヨタミシン MC-1000型 スタートボタンを押しても動かないミシンをお預かりしました。
フットコントローラーでは動きますが、スピードの調整ができません。
メイン基板の不良のようです。
20年くらい前のミシンで部品の供給はありません。 
中古パーツの入荷待ちでお受けしました。

基板以外に悪いところがないか点検を行う為に前面カバーを取り外しました。
特に悪いところはないようですが、動作が悪いようで、古いグリスの除去を行いましたが、あまり改善しません。
油・グリスの劣化が原因のようで注油を行い基板の入荷後に整備を行います。
約一週間後、同型で程度のよいミシンを引き取りました。 
そのミシンよりメイン基板を取り外し、点検を行い問題なく動作しましたので交換しました。




ホコリの溜まりやすい底カバーの掃除、本体内部の掃除と注油、内ガマの回転止めの調整、動作の確認など行っています。
組み立て後、動作が若干悪く油を差して、動かし、また油を差して、動かしを2日ほど繰り返し軽く動くようになっています。
自動糸調子を採用していますが、若干上糸が強くきれいに縫えるように調整しています。
また、ボタンホールの左右バランスが悪く、調整ネジで合わせて、それ以外の模様はきれいに縫えました。
このミシンは、自動糸調子付の電子ミシンで発売当初、よく販売しました。
他社に比べ、お安く簡単な操作、頑丈な造り、縫い目の長さの調整不要など、セールポイントいっぱいでした。
当社では、メーカー供給が終わった部品も時間を頂けましたら、中古パーツを使い修理いたします。
機種によって、割とすぐに入荷できるパーツと
1~2カ月くらいお待ち頂く場合があります。
詳しくはお問い合わせください。

2018年10月24日水曜日

ブラザーイノヴィス N-150の修理

 
ブラザーN-150 「異音がして糸がループ状にに裏側に出てしまう」症状のミシンをお預かりしました。
この機種は別売りで刺しゅう機が取り付けられるミシンで、自動糸調子、タッチパネル、簡単な針穴糸通し装置、文字・模様縫いが出来ます。

ミシンキルトに対応したニーリフター(膝上げ)も取り付けられます。
ご依頼の修理箇所を確認する為、前面カバーを取り外しました。

よくご使用されていらっしゃるようで、カマ付近にホコリが詰まっていました。

針棒付近もホコリが溜まっています。
まずは、コンプレッサーを使いホコリを除去して点検しました。
異音の原因は、針棒クランクの摩耗で針棒に上下のガタがありました。
注文していた部品と交換いたします。
針棒クランクとクランクロット(軸受)です。
これ2つのパーツがはずみ車からの回転運動を、針棒の上下運動に変えるパーツになります。
たくさん縫われると針棒にガタが出てしまい、この部品の交換が必要になります。
また、焼き付く場合もあります。
クランク部分を取り外した画像です。
先に糸調子器を取り外し、クランクを取り外しました。
この後、新しいクランクを取り付けています。


もう一つの修理内容のループ状に裏に糸が出る原因は、外ガマに傷があり内ガマとの摩擦が増え、内ガマと回転止めからの糸が抜けにくくなっていた為です。

傷が多数あり、注文していた外ガマと交換します。
取り外した外カマです。
この後、内部にあるカマ駆動ギアの掃除を行いグリスを添付して新しいカマを取り付けました。
傷ついた外ガマ部分を拡大しています。

傷が少ない場合は研磨しますが、今回は交換が必要でした。
クランクを交換して、カマも交換しましたので組み立てになります。
取り外していた糸調子器を取り付けた後、前面カバーを取り付けました。


今回の修理は、針棒クランク、外ガマ、内ガマ糸切りメスなどの交換を行いました。
通常は交換が必要なのは1カ所ぐらいですが、たくさんご使用されると交換箇所も複数になります。
交換後、全体の点検・調整と注油を行い軽快になり、試し縫いも問題なく縫え修理完了です。
当社では安心の修理保証をつけておりますので、今後もお困りのことがあればお気軽にご相談ください。




2018年10月23日火曜日

ブラザーミシン D-9700Fの修理(エラー表示が出る)

 
ブラザー刺しゅう機付コンピューターミシンD-9700F「上糸をかけなおしてください」のエラー表示が出て止まる ミシンを修理でお預かりしました。
このタイプの最終型です。ディズニー、クマのプーさんの刺しゅうが出来ます。
編集作業が出来、刺しゅうと名前、それに枠模様の組み合わせなど、楽しい機能満載で、よく売れていました。


全体点検で前面カバーを取り外しました。
10年以上ご使用ですので若干ホコリが溜まっています。


「かけなおしてください」上糸が切れた時のエラー表示で、それを感知するのが、糸取バネに取り付けてあるセンサーです。
糸取バネの動きが止まるとセンサーが働き、エラー表示が出て止まりますが、運動量、センサー、バネの歪みも無く、問題なさそうです。
カマ内部にホコリが溜まっていました。
糸絡みの原因になりますので掃除しています。

掃除後、カマ内部の小さな傷があり研磨しています。
ディズニーの刺しゅうを行いましたが、問題なく縫え、直線も数メートル縫いましたが、切れることもなく縫えました。
ミシンには問題ないようです。
考えられることは、下糸のセット不良です。
逆回転にボビンをセットされたり、セット時に溝に糸を通すのが、それが不充分で下糸の張力が無くなり、糸取バネが動かずエラーが出たと思われます。
全体の掃除と注油を行い、試し縫いも問題なく縫え修理完了です。













2018年10月22日月曜日

ベビーロック BL-66の修理(上メスが下がらない)

ベビーロック BL-66 「上メスが下がらない」の症状でお預かりしました。
BL-65の上位機種で、押えが上がっていたり、前面カバーが開いていると動かなくなります。
10年くらいご使用ですが、動きには問題ないようです。
底カバーを取り外しています。
10年ご使用の割にはあまりホコリはありません。
ルーパー付近もあまりホコリはありません。
左側面カバーを取り外しました。
少しホコリがありますが、ひどい状態ではありません。

上メスが動かなかったのは、メスの固定、作動の切り替えつまみのネジが緩んでいました。
(六角レンチを差しこんでいます)
ネジを締め作動するようにしています。
糸調子器のカバーを取り外しました。
ほこりが溜まっています。
底部分は定期的に掃除を行われていたのでしょうが、上のカバーまでは、外すのが難しく掃除されていないようです。
糸調子に不具合がでますので掃除します。
ホコリを取り除きました。
動作を確認しましたが問題ありません。
糸締めのカムなど注油しています。
左側面カバー内はよく油切れが発生しますので掃除後、注油を行っています。
底板も掃除しました。
外装も掃除して糸掛けを行う為、エアーレバーを押しましたが、糸が通りません。
パイプ内が目詰まりを起こしていて、付属の糸通し具をを使い掃除をしまして、糸が通るようにしています。
糸調子も若干悪く、調整ネジを使いきれいに縫えるようにしています。
整備後は、快調に縫え、まだまだご使用できます。 末永くご使用ください。

2018年10月17日水曜日

ブラザーミシンPC-8000 動きが悪いミシンの修理

ブラザーPC-8000動きが悪いミシンをお預かりしました。
PC(BC)シリーズの上位機種になります。
この上位機種にワイドテーブル、ニーリフター(膝上げ)上送りなどを装備していた、キルト仕様機種がありましたが、模様数は同じです。
PC-8000は文字・アルファベット・簡単な飾り模様も縫えます。


動きが悪い修理依頼の為、前面カバーを取り外しました。
モーターの下部分ですが、ホコリが溜まっています。
カマの内部は掃除してありましたが、周辺にはホコリが溜まっていました。
よく活躍しているようです。

動きの悪い原因は針棒クランクとクランクロットの固着でした。画像は分解途中ですが矢印部分を取り外します。
左が針棒クランクロット、右が針棒クランクです。
黒く汚れていた部分が、固着してた部分です。  
取り外すのに、ちょっと時間が掛かりました。

針棒クランクをサンドペーパーで磨き、クランクロットは内部をヤスリで研磨して、軽く動くようにして本体に取り付けました。
カマの横の糸切り装置です。
矢印のところは糸保持板です。通常フエルトみたいなブラシが付いていますが、外れていました。
これが無いと糸切り後の縫い始めが、鳥の巣状になってしまいます。
先にメスの交換をしました。(カッターの刃)
フエルト状のブラシを貼り付けました。
これで糸切り後、きれいな縫い出しができます。
前後の送り調整がズレていた為、文字がくずれていましたが、調整を行い文字もきれいに縫えています。動作が重かった原因のクランクの固着は研磨で軽快になり修理完了です。
10年くらいご使用でホコリも溜まっていましたので整備が必要だったと思われます。
これからも末永くご使用ください。
当社では安心の修理保証をつけておりますので、今後もお困りのことがあればお気軽にご相談ください。