2019年8月27日火曜日

ベビーロック 糸取物語 ルーパー糸通しレバー不良

ベビーロック 15年以上ご使用の糸取物語 BL-241型 ルーパー糸通しレバーが折れたロックミシンをお預かりしました。
底カバーを取り外しました。
多量のホコリが溜まっています。長期間メンテナンスを行われていないようです。
左側面カバーを取り外しました。
こちらも多量のホコリが付着しています。
まずは掃除から始めました。
掃除機とブラシを使い掃除しました。
油分が無く乾いていましたので、思ったより楽に掃除できました。
ルーパー糸通しレバーです。
取り付け位置から折れていました。通常、経年での破損は手前の方で折れますが、取り付け部分での破損は今まで見かけていません。
固定している軸を抜き、折れたパーツを取り外して、新しいレバーと交換します。
ルーパー揺動二股と溝カムローラーです。
赤丸のローラーの摩耗で連結している上ルーパーにガタが発生していました。針折れの原因になる為、ローラーを交換します。

上ルーパーの取り付け軸ですが、赤茶色に変色しています。 油切れによるものですが、この状態は何時、焼き付きや固着してもおかしくありません。取り外して研磨します。
ルーパー取り付け軸を金属研磨剤で磨いています。 赤茶色に変色していた部分もきれいに落ちています。
ルーパー揺動二股、エアーレバー、上ルーパー軸を取り付け微調整を行っています。
掃除と注油、メス交換、針穴糸通しの調整を行いカバーの取り付けです。

カバーを取り付け、糸を掛けて試し縫いを行いましたが、裏の糸調子が強いようです。
糸を掛けなおして改善しないので再度点検・調整します。
糸取物語は前後に2つの糸調子皿があります。内部のホコリ取りは行っていましたが、糸調子皿の内部が汚れていました。 これが原因のようで汚れを落としました。
再度、カバーを取り付け試し縫いを行いました。表裏ともに糸調子が改善してきれいな縫い目が出ています。
試し縫いを繰り返し、目飛び、糸調子の乱れもなくきれいに縫えるようになっています。
15年以上経過していますが、まだまだご使用できそうです。  末永くご使用ください。

2019年8月26日月曜日

シンガーミシン修理 プレミオ7210 動かない

シンガーコンピューターミシン7210型ボタンを押しても動かないミシンをお預かりしました。
油切れと経年による金属の劣化が原因です。
修理のため外せるカバーをすベて取り外しました。  あまりご使用されてないようで、きれいな状態です。 針棒を動かすクランクロッドの不良で、分解が必要です。
カマの底部分ですがホコリもほとんど無く、きれいな状態ですが、グリスの除去と補充が必要です。
矢印部分が悪くなっているクランクロッドです。
これを取り外すために針棒・押え棒ユニットを取り外しました。
取り外した針棒クランクとクランクロッドです。
黒く汚れているのは油切れと摩擦・劣化による金属粉です。 きれいに取り除き研磨します。
固着していたクランクロッドを取り外します。
内部も汚れています。これが動かなくなった原因です。
ヤスリ、サンドペーパー、研磨剤を使い汚れを落とし磨きました。
スムーズに抜き差しが出来て、回転に問題が無いか確認して取り付けます。
丸く囲んでいるのが針棒・押えユニットです。
針棒クランク・クランクロッドを取り付けてユニットを元に戻し微調整を行いました。
タイミングベルトを張っているローラー(アイドラー)です。グリスの劣化にで異音の原因になり、分解してグリスの除去と補充を行っています。
カマの底部分です。
こちらも古いクリスを除去して新しいグリスを補充しています。
全体の注油と掃除、組み立てを行い、ボタンスイッチの点検を行いましたが問題なく動作します。 自動糸調子を合わせ試し縫いもきれいに縫え修理完了です。 末永くご使用ください。

2019年8月17日土曜日

ベビーロック 2本糸ロックミシン修理 BL2-222動作不良

27年ほどご使用の2本糸ロックミシン、動作が重くて動きが止まりそうになるミシンをお預かりしました。
前面、底カバーを取り外して注油しましたが、改善しません。 このタイプ送りのパーツが悪くなりますが、すでに交換済みです。
下軸と軸受内の油の劣化が考えられます。
底からの画像ですが、矢印部分の軸と軸受の油の劣化で粘着性が出ていると思われます。
その前に送り部分の点検を行います。

布送りの連結部分と送り調整の土台のネジを緩めましたが、症状は変わりません。


下軸を取り外しました。矢印部分が古い油の影響で動作不良を起こしていたようです。
古い油を拭き取りサンドペーパーで下軸を研磨しています。
研磨した下軸を元に戻しましたが、古く変色した油が付着してきました。抜き差しを繰り返し変色した油が付かなくなるまで繰り返しています。
奥の部分ですが、ルーパーを動かすために溝を掘ったカムがあるのですが、グリスが劣化して茶色になっています。動作不良の原因になるため除去しています。
回転軸を取り付けルーパー調整、送りのタイミング調整、注油、新しいグリスを塗り動作も良好になっています。
糸調子を合わせ、メスの点検を行い動作良好です。 試し縫いを繰り返し問題なく縫えるようにしています。 まだまだご使用できそうです。
末永くご使用ください。

2019年8月12日月曜日

JUKI HZL-F600JPの修理 (カマが回らない)

JUKI エクシード HZL-F600JPカマが動かないミシンをお預かりしました。
発売より10年くらいなりますが、現在も売られている現行機種です。
カマ部分の画像ですが、針を動かしてもカマが回転不良を起こして下糸が上がってきません。
カマの底からの画像です。
カマを回転させる駆動ギアに亀裂がはいって正常にカマを回せなくなっています。ギアの交換です
ギアの交換のため、カマ・送りユニットを本体から取り外しました。
更にカマを取り外し、送り部分を一部分解して軸を取り外します。
下軸を取り外しました。
カマの駆動軸の交換前に、矢印の送りカムと送りの上下カムを取り外します。
カムは、下軸に穴を開けズレないようにピンで固定してあります。   ピンを抜いてカム、カマの駆動ギアを取り外しました。
新しいカマ駆動ギアを取り付けました。
この状態ではカマの駆動ギアは固定していません。組み立ての最後にカマ調整を行います。
送りユニットに軸を取り付けました。
微調整は本体に取り付けてから行います。
糸切り装置は本体に止めてあり、取り外したカマ・送りユニットはカム・レバーなど3カ所を合わせないと取り付けできません。ちょっと大変でした。
本体にカマ・送りユニットを取り付けました。
糸切り装置の微調整は時間を掛けて慎重に合わせています。
カマ・送りユニットを取り付け配線を行い、カマのタイミング、送りのタイミング、ベルトの調整を行い動作は正常になっています。
前面カバーを取り付け、縫い模様の調整、ボタンスイッチの点検、糸調子の調整を行い良好に縫えるように調整しています。  まだまだご使用できそうです。 末永くご使用ください。

2019年8月10日土曜日

ジャノメ コンピューターミシン JN-700の修理 (動作不良)

ジャノメ コンピューターミシン JN-700 スタートボタンを押しても動作不良で、動かなかったり、回転不良を起すミシンをお預かりしました。
点検を行ったところ、はずみ車の内部にあるクラッチの動作が悪いようで分解します。
はずみ車、ベルトプーリー、クラッチバネなどを取り外しました。 10年くらいご使用でグリスの劣化が動作不良の原因のようです。
洗剤とブラシを使い洗浄します。
はずみ車の回転軸ですが、こちらも汚れていたので拭き取り洗浄しています。
はずみ車(下糸巻きクラッチ部分)を洗浄しました。 交換の必要はないようです。
組み立て時に新しいグリスを塗り、動作も良好になりました。
カマの底カバーを取り外しました。
目立った汚れは無く、点検と注油を行っています。
長期間ご使用されていなかったのが、原因だと思われます。
整備後は問題なく縫えるようにしています。
末永くご使用ください。