2020年1月15日水曜日

ジャガー KD-850 修理 天びんが動かなくなった

ジャガーの小型電子ミシン、天びんが上下しなくて縫えないミシンをお預かりしました。
面板(本体左のカバー)を取り外しました。
本来なら天びんが取り付けてある部分に、多量の糸が巻き付いて天びんが外れていました。
後ろのカバーを取り外して、裏から止めているネジを取り、前面カバーが外せるようになっています。
前面カバーを取り外しました。
糸が絡んでいる部分を直すのには、矢印の糸調子ダイヤル部分を取り外します。
糸調子器部分を取り外すしたので、簡単に糸を除去できそうです。
糸を取り除いたので赤い矢印部分を、絡んだ糸を取り除いた部分に取り付けようとしましたが、うまく出来ません。赤色の穴部分が熱と圧力で変形していました。
取り外した糸です。
こんなに多量の糸が絡めば不具合もでますね。
赤い矢印部分の穴が摩擦熱と圧力で、糸が溶けたようになり変形しています。
カッターとヤスリで整形します。
整形しました。これで取り付けも出来て、スムーズに動いてくれそうです。
取り付け部分を微調整してスムーズに動くように調整しました。
内部の掃除と注油を行い、糸調子を合わせてきれいに縫えるようにしています。
糸掛けが間違っていると、次も絡んでしまいます。 糸掛けに注意してご使用ください。

2020年1月14日火曜日

JUKI SPUR96 の修理 

JUKI シュプール 96 長期間ご使用されてなく動作不良で縫い調子が悪いミシンをお預かりしました。 20年以上前の機種で、今回、初めて整備されるそうです。
底のカバーを取り外しました。
20年以上ご使用ですが、ご使用頻度は少なく内部はきれいな状態ですが、簡単な掃除と注油、古くなったグリスの除去が必要です。
カマ周辺です。 若干のホコリがありますが、きれいな状態です。 ホコリを取って注油します。
糸切り装置部分です。 こちらもきれいな状態ですが、若干のホコリとサビが出ていました。
掃除とサビを落とします。
糸調子ダイヤルですが、糸調子皿にサビが発生していて分解して汚れとサビを落としています。 分解する前の画像を撮り、順番にならべておくと組み立ても楽にできます。
糸切り装置付近の掃除とサビを落としました。
注油を行い、動作も良好になっています。
はずみ車とクラッチバネです。
経年でクラッチバネのカバーが滑らなくなっています。 交換するまではなく、内部を研磨して滑るように調整しています。
全体的に動作が重たく、音が大きかったのですが、掃除・注油、グリスの除去、補充で軽快に縫えるように仕上げています。 まだまだご使用できそうです。  末永くご使用下さい。

2020年1月6日月曜日

ベビーロック 衣縫人 不動ミシンの修理

ベビーロック 4本糸の衣縫人をお預かりしました。 長期ご使用されてなく、固着して動かなくなっています。ご購入から10年以上経過していますので全体整備もご依頼頂きました。
底のカバーを取り外しました。
ホコリはほとんど無く、内部はきれいな状態です。 
上下ルーパー部分ですが、若干のホリコがありますが、ご使用期間を考えるときれいな状態です。
全体の注油を行って少し改善しましたが、軽く動くようにならず、送りカムを取り外しました。
本体はこの状態で軽く動くようになり、矢印部分が固着していました。
カムとロットを分解しました。
黒く汚れた部分が動作不良の原因です。
ドライバー、ワイヤーブラシ、サンドペーパーなどを使い研磨しています。
研磨後、カムとロットを合わせてスムーズに回転するまで行いました。
外装はすべて取り外して洗浄します。
あまり汚れてはなかったのですが、きれいになっています。
針穴糸通し、ベルト調整、糸調子調整などを行い快調に縫えるようにしています。
まだまだ、ご使用できそうです。
末永くご使用ください。