2019年10月25日金曜日

シンガー ルミナ 3380の修理 液晶画面が写らない、動かない

シンガールミナ 3380 手元ランプは点くが、画面が映らず、ボタンを押しても反応しないミシンをお預かりしました。
20年以上ご使用のミシンです。
手元ランプ以外は何も反応しないため、メイン基板を交換することにしました。
新しいパーツは無いので中古パーツで対応です。
右側の取り外した基板ですが、ヒューズなどは切れてなく、経年による劣化が原因のようで、部品取りにしていたミシンより、基板を外して取り替えます。
基板を取り替えて前面カバーの配線を繋ぎ、試し縫いを行うと問題なく作動します。
一時的に組み立て全体の点検を行います。
カマの底カバーを取り外しました。若干のホコリがありますが劣化や傷んでいるところはありません。 送り歯の高さが少し低いようで調整が必要です。
送り歯の高さ調整ネジです。ナットと鍋ネジで調整できます。右に回して若干高くしました。
電源を入れ試し縫いを行うと、カマ付近から異音と回転不良を感じました。
内ガマが悪いようで取り外しました。
矢印部分に針が貫通した痕が残っています。
裏からの画像です。針が貫通して小さな腫物状態になっています。削るか交換が必要です。
今回は交換しました。
基板交換後、全体の掃除と注油を行い、試し縫いを繰り返しました。 動作に問題なく、きれいに縫えています。
まだまだ使えそうです。 末永くご使用ください。

2019年10月21日月曜日

ベビーロック BL-670の修理 (針が折れて縫えなくなった)

ベビーロック BL-670 針が折れて縫えなくなったミシンンをお預かりしました。
はずみ車を手で回しましたが、どこかに当たっているのではなく、軽く回りました。
糸を掛けて、点検のためにコントローラーを踏みましたが、生地が進みません。
矢印の送り歯が上下には動きますが、前後運動をしていません。 カバーを取り外します。
底カバーを取り外しました。
ホコリが溜まっていますが、15年ご使用されたら、これぐらいは普通です。
底カバー・左側面カバーを取り外したところ、ネジが2本落ちてきました。 珍しい事でこのネジが外れて動かないようです。
送りカムから連結している部分のネジが外れていました。
取り付けましたが、縫い目の長さに応じた微調整が必要でした。
しっかりと締めて緩まないようにしています。
糸調子を合わせてきれいな縫い目が出ています。送りの動作も良好です。
今回は、ネジが緩んで外れ送りが動かず、布が送られなくて針が折れたようです。
全体の掃除と注油を行い修理完了です。
送り以外は問題なく、軽く動くようになっています。 まだまだご使用できそうです。
末永くご使用ください。

2019年10月14日月曜日

シンガー NUI-COM 5580の修理 (動きが悪い)

シンガー コンピューターミシン5580 動作不良のミシンをお預かりしました。
スタートボタンを押すと1回転くらいしますが、止まってしまいます。
上カバー、底カバーなどを取り外して何処が悪くなっているか、注油をしながら確認します。
一通り注油しましたが、ほとんど改善しません。通常は、針棒クランク付近が悪いことが多いのですが、今回は違うようです。 上軸と下軸を繋いでいるタイミングベルトを外します。
タイミングベルトを取り外しました。 この状態ではずみ車を回したところ軽く回転しました。
下軸系か、カマ周辺、送り等の固着が考えられます。
送り、カマ、下軸等を点検したところ、下軸の動きが悪いようです。本体に止めているネジを緩めて確認です。
ステッピングモーター(送り歯の前後、運動量調整部分)に取り付けてある下軸受けが悪くなっているようです。
経年によるグリスの劣化が原因のようで、硬化したグリスを剥がすように取り除いて、研磨しました。
下軸系、カマギア、送り装置のグリスを除去して新しいグリスを補充しています。
その他全体の掃除と点検・注油を行っています。
先ほどのタイミングベルトを取り外したついでにアイドラー(ベルトを張っているローラー)を取り外し、グリスの除去と補充を行っています。
シンガーの20年くらい前のミシンですが、整備後は快調に動き出し、試し縫いもきれいに縫え修理完了です。 まだまだご使用できそうです。
末永くご使用ください。

2019年10月13日日曜日

JUKI 3本糸ロックミシン  MO-313 の修理

JUKI MO-313 目飛び、糸切れでお預かりしました。 
あまりご使用されてませんが、布が上下ルーパーに絡んで不調になったようです。
下ルーパーと上ルーパーが交差する時に当たってしまいます。両方のルーパーの調整が必要です。
針と上ルーパーの出合いタイミングと隙間もズレているようで調整が必要です。
矢印、左の下ルーパー取り付け台ネジを緩め針とルーパーの隙間とタイミング調整して、右側の上ルーパー駆動腕の止めネジを緩め、下ルーパーとのタイミングを調整を行いました。
上下のルーパー調整を行い、交差タイミングは良くなっています。
最後に上ルーパーと針の出合いと隙間の調整を行います。
上ルーパーの取り付けネジです。内部に鍋ネジがあり、6角レンチを使い前後、左右の調整を行いました。
針、上下ルーパーのタイミング調整を行い、掃除しています。なんとか縫えそうです。
布が絡んだ時は、稀にルーパー自体の変形が発生して微調整が必要になります。
取り外した底カバーです前面の開閉カバーが前面に倒れています。
糸掛けの開閉時に上手く開けられず、隙間が出来て不具合がでます。
現在、赤ラインの部分がグリーンのライン位置で止まるのが正常です。
交換パーツは無いので取り付け部分をペンチで加工します。
前面の開閉カバーを取り外しました。
赤い矢印部分が、右に傾き、前面に押し出され黄色い矢印部分のカバーが変形しています。
ペンチを使い奥に戻しています。
原因は前面カバーの開く時に右に動かして開けるのですが、右に動かすのが不充分で開くと矢印部分が手前に曲がってしまいます。
修正した後の画像です。
前面の開閉カバーが少し後方に傾斜している状態が正常です。
内部の掃除、注油をを行い、前面カバーの開閉も良好です。 試し縫いを繰り返し目飛び、糸切れもありません。 まだまだご使用できそうです。 末永くご使用下さい。

2019年10月5日土曜日

リッカー B-3 動きが悪いミシンの修理

リッカーB-3 動きが悪く止まりそうになるミシンをお預かりしました。
35年くらい前のミシンではずみ車を回しても重くて、全体整備でお預かりしました。
分解するため上カバーを取り外して、右横のカバーを取り外すのですが、はずみ車を取り外さないとこのネジが見えません。緩めて横のカバーを取り外しました。
底カバーを取り外しました。
ホコリはあまり無いようですが、固着はなく全体の油切れのようです。
針棒付近です。こちらは経年のホコリが溜まっていました。
針穴糸通しや押え上げレバー、押え棒の高さ調整などが必要です。
電子制御基板です。35年前の基板ですが現役です。 今ならば3分の1くらいのサイズになります。  部品は無く慎重に取り扱います。
電子制御基板を取り外しました。
模様カムの回転が悪いようで、注油とグリスを補充しています。
上フタ、底カバー、左右のカバー、下糸巻き、はずみ車などを取り外した状態です。
掃除を行ない注油、グリスの補充を行っています。
前面のカバーにある針上下ボタンと一針縫いボタンを点検したところ、動作が悪く取り外しました。テスターで調べたところ通電はしているようですが、真ん中のボタンが作動しません。
いろいろ点検・調整しましたが、下停止ボタンは作動しませんでした。
本体の電子制御版が悪いようで、ご了承を得て本体に戻しています。
カマの部分です。
糸絡みやホコリがあり取り除きます。
糸絡み除去後、掃除と注油を行っています。
針棒付近です。掃除後、押え高さ調整・押え上げレバーの調整、針穴糸通しの調整など行い、送り歯周辺も掃除と注油を行っています。
一部修理不可の部分がありましたが、直線はきれいに縫え、返し縫い、縫い目の長さ調整などは問題ありません。 まだまだご使用できそうです。 末永くご使用ください。