2019年8月12日月曜日

JUKI HZL-F600JPの修理 (カマが回らない)

JUKI エクシード HZL-F600JPカマが動かないミシンをお預かりしました。
発売より10年くらいなりますが、現在も売られている現行機種です。
カマ部分の画像ですが、針を動かしてもカマが回転不良を起こして下糸が上がってきません。
カマの底からの画像です。
カマを回転させる駆動ギアに亀裂がはいって正常にカマを回せなくなっています。ギアの交換です
ギアの交換のため、カマ・送りユニットを本体から取り外しました。
更にカマを取り外し、送り部分を一部分解して軸を取り外します。
下軸を取り外しました。
カマの駆動軸の交換前に、矢印の送りカムと送りの上下カムを取り外します。
カムは、下軸に穴を開けズレないようにピンで固定してあります。   ピンを抜いてカム、カマの駆動ギアを取り外しました。
新しいカマ駆動ギアを取り付けました。
この状態ではカマの駆動ギアは固定していません。組み立ての最後にカマ調整を行います。
送りユニットに軸を取り付けました。
微調整は本体に取り付けてから行います。
糸切り装置は本体に止めてあり、取り外したカマ・送りユニットはカム・レバーなど3カ所を合わせないと取り付けできません。ちょっと大変でした。
本体にカマ・送りユニットを取り付けました。
糸切り装置の微調整は時間を掛けて慎重に合わせています。
カマ・送りユニットを取り付け配線を行い、カマのタイミング、送りのタイミング、ベルトの調整を行い動作は正常になっています。
前面カバーを取り付け、縫い模様の調整、ボタンスイッチの点検、糸調子の調整を行い良好に縫えるように調整しています。  まだまだご使用できそうです。 末永くご使用ください。

2019年8月10日土曜日

ジャノメ コンピューターミシン JN-700の修理 (動作不良)

ジャノメ コンピューターミシン JN-700 スタートボタンを押しても動作不良で、動かなかったり、回転不良を起すミシンをお預かりしました。
点検を行ったところ、はずみ車の内部にあるクラッチの動作が悪いようで分解します。
はずみ車、ベルトプーリー、クラッチバネなどを取り外しました。 10年くらいご使用でグリスの劣化が動作不良の原因のようです。
洗剤とブラシを使い洗浄します。
はずみ車の回転軸ですが、こちらも汚れていたので拭き取り洗浄しています。
はずみ車(下糸巻きクラッチ部分)を洗浄しました。 交換の必要はないようです。
組み立て時に新しいグリスを塗り、動作も良好になりました。
カマの底カバーを取り外しました。
目立った汚れは無く、点検と注油を行っています。
長期間ご使用されていなかったのが、原因だと思われます。
整備後は問題なく縫えるようにしています。
末永くご使用ください。

2019年8月6日火曜日

ベビーロック 4本糸ロック BL4-428 動作不良の修理 

ベビーロック BL-428動作不良のミシンをお預かりしました。  長年ご使用されてなく箱に保存されていたようですが、動作が重くモーターまで悪くなりそうです。
送りや針棒など連結部分を外して点検したところ、異状はなく下軸の動作が悪いようです。
下軸を抜くため、取り付けているパーツのネジを緩めました。
下軸を抜く途中です。ここからは、なかなか抜けず1時間以上掛かり抜き取りました。
下軸(はずみ車)を抜き取った画像です。
取り付けてあったルーパーを動かすカムや針を上下させるカムなどは、そのままで内部に残ったままでした。
矢印部分が動作不良を起こしていた部分です。この軸の受け部分にグリスが塗ってあり、劣化していた為、動きが悪かったようです。汚れている部分を磨きます。
この部分に汚れとキズがあり、サンドペーパーを使い磨きます。
サンドペーパーで磨き、汚れやキズを落としています。
このあと、油を差した軸を通して、回転させ左右に抜き差しを行い軸受内部を掃除しています。
送り量を調整するカムです。経年で動きが悪くなる場合があるので、予防でこちらも交換しています。
下軸の取り付けですが、矢印部分にバネと座金があり、密着させないと高速時にガタガタと大きな音がします。音が出なくなるまで微調整しました。
糸調子、メス交換、針穴糸通しなどを調整して試し縫いもきれいに縫え修理完了です。
本体もきれいですし、まだまだご使用できそうです。 末永くご使用ください。

2019年7月27日土曜日

JUKI 職業用ミシンTL-25DXの修理(動かない)

JUKI シュプール25DX 動かないミシンをお預かりしました。 コントローラー、針上下ボタン、糸切りボタンすべて作動しません。
ランプも点きません。
ヒューズの点検、断線確認、コネクターの取り付け直しを行いましたが、直りません。
メイン基板不良のようで、発注いたしました。
入荷した基板は若干の仕様変更があるようです。交換後は問題なく作動しています。

針棒付近の掃除と注油、針穴糸通しの調整のため、分解しました。
整備後は、正常に作動しています。
底カバーを取り外しました。
白い綿ホコリが沢山あり、掃除が必要です。
掃除を行ない、必要箇所に注油・グリス補充を行い軽快に作動しています。
メイン基板交換の修理でしたが自動糸切り、針上下、ランプ点灯、コントローラーの動作も改善し、縫い目や動作音に問題なく修理完了です。
末永くご使用ください。

2019年7月25日木曜日

シンガー メリット SR-628 糸調子不良の修理

シンガーSR-628 糸調子不良のミシンをお預かりしました。
長くご使用されていません。 針振り不良やモーターベルト付近の音も大きいようです。
糸調子ですが、表は良いのですが、裏がループ状になります。
糸調子ダイヤルが効いていないようです。
糸調子ダイヤルを点検すると押えを下げても内部の皿が締まりません。分解して調整します。
押えを上げた時に矢印部分の糸調子ダイヤル連結板が動きません。
押えを上げた状態で長期間、動かされていないようです。
糸調子器を緩める連結板を取り外しました。
錆びや汚れで動かなかったようです。
錆びや汚れを掃除しました。
連結板も錆や汚れがあった為、分解して掃除しました。
ジグザグ時に振り幅ダイヤルを最大にしても針が振りませんでした。
矢印のクランクロット部分の注油で改善し、分解は必要ないようです。
針棒ですが、錆と汚れがひどく分解しました。
そのまま使用すると固着して、更に大変になります。
サンドペーパーを使いきれいに錆と汚れを落とし、組み立て調整を行っています。
底部分です。  きれいな状態でしたので点検と注油を行い、良好に動いています。
モータープーリー(ベルトギア)部分ですが、音が大きかったので掃除と、ベルト張りの調整を行っています。
糸調子ダイヤルを緩める連結板の不動で糸締まりが悪かったのですが、掃除組み立て後は、調整可能になりきれいな縫い目が出ています。

30年くらい前の電動ミシンですが、分解修理を行い、問題なく使用できるようにしています。
保存状態がよくきれいなミシンです。
末永くご使用ください。