2019年12月27日金曜日

シンガー パステル SC-380の修理 (長く使っていない)

シンガー パステル SC-380長期間ご使用されていないミシンをお預かりしました。
動作が悪くて音が大きく、自動糸切りなども調子が悪いようです。
前面カバーを取り外しました。
カマ周辺は若干のホコリがありますが、内部はきれいな状態です。
外カマ周辺です。ホコリがあまりないので、ご使用頻度は少ないようです。
針振りのパルスモーターとギアですが、グリスが劣化していて変色しています。
少し固くなっていて動作が悪い原因です。
前後に送る部分です。
こちらもグリスが変色して固くなっています。
除去して新しいグリスを塗っています。
メイン基板ですが、取り外して奥まで注油します。
全体の掃除と注油を行い、動作も軽くなっています。 この後、組み立てて試し縫いを行ったところ、糸切りの時、下糸が切れない時がありました。
ボビンケースを取り外し、新品のボビンケースと比べると丸印部分のブラシがありません。
シンガーのこの糸切り装置は、このブラシで下糸を浮かして切れる様になっています。
ボビンケースにブラシと取り付けました。
糸が少し浮くようになります。
この状態でないと糸切り装置がボビンの糸をすくってくれません。
糸切り装置を調整して下糸もきれいに切れるように整備しています。   全体の掃除とグリス除去、注油でよくなっています。 まだまだご使用できます。 末永くご使用ください。

2019年12月14日土曜日

シンガー ルミナ 3380 下軸交換修理(下糸が上がらない)

シンガー コンピューターミシン 3380下糸が上がらないミシンをお預かりしました。
20年ほど前の丈夫な実用型ミシンです。
当社でもよく販売しました。
内ガマを取り外した画像です。
針が外カマの底に当たっていますし、カマの剣先が針の裏を通過するのが早すぎて、下糸をすくわなくなっています。
下軸部分です。通常はタイミングベルトがズレて送りもおかしくなっている場合がほとんどです。 今回は、カマのみがズレていました。
右側がカマを回転させるギアですが、ギアが滑っていないか点検しました。
きれいに掃除後、滑った痕を確認しました。
ギアの山が潰れて間隔が均等になっていません。 ギアの交換が必要です。
通常はギアの間隔がきれいにならんでいます。
滑る原因は、高速で動かしている時にカマに何か絡んで動かなくなったか、動かなくなった状態ではずみ車を強い力で回されたのでしょう。
ギアの交換には、下軸を取り外して交換するのですが、軸を貫通したピンを取るか、送りカムを取り外す作業が必要です。

程度のよい中古パーツがあり、ギア交換よりこのパーツを使ったほうが、簡単で正確です。


中古の下軸ギアを交換しました。
スムーズに動くように微調整が必要でしたが、問題なく縫えそうです。
針板の交換、糸調子の調整などを行い、全体の掃除、注油、グリスの補充などを行い問題なく縫えるようにしています。 まだまだご使用できそうです。 末永くご使用ください。

2019年12月9日月曜日

シンガー SN117 コードリール交換修理

シンガー SN-117 コードリール交換でお預かりしましたが、内部の汚れも目立ち全体の掃除と調整も一緒にご依頼頂きました。
底のカバーを取り外しました。
コードリールは断線して交換しますが、内部に多量のホコリがあります。 このままでは支障がでますので除去します。
カマの回転ギア付近です。奥が見えません。
モーター付近の下軸部分までホコリが付着しています。
底のカマ周辺、送り機構付近です。
ホコリを除去しないと注油をしても、届かないし、多量に差すと油だらけになってしまいます。
カマ周辺は掃除を行なわれていたようで、それほどではありません。 この後、掃除を行いました。
下糸巻きの時に、異音と針も上下運動するのではずみ車を取り外しました。
分解した はずみ車(下糸巻きクラッチ)です。
内部を掃除してグリスを塗り元に戻しています。

コードリール交換しました。
底部分掃除しました。 隠れていた部分が見えて注油とグリスを塗っています。
たくさんご使用頂いているミシンでしたが、整備後は随分と良好になり修理完了です。
よくご使用される方は、定期的にメンテナンスをご依頼されることをオススメします。

2019年12月7日土曜日

ベビーロック 衣縫人 の修理(モーター音はするが動かない時がある)

ベビーロック 衣縫人 BL-341 20年ほど前のミシンです。モーター音はしますが、動かない時があるミシンをお預かりしました。
最初に底のカバーから取り外しました。
ホコリの量はあまりありませんが、掃除から始めました。
メス、ルーパー付近です。
ホコリが溜まっていて不具合の原因になる為、除去して注油を行います。
掃除を行ない注油しました。
油汚れではないので、きれいになっています。
ベルトです。 経年により、伸びていて一部細くなっている部分があり、交換が必要です。
新しいベルトを準備しました。

モーターを止めているナットを緩めて交換しています。 
底部分も掃除を行ない注油、古いグリスを除去して新しいグリスを塗っています。
作動メス(上メス)ですが、摩耗と刃こぼれを起していましたので交換しました。
糸調子を合わせて、糸通しを調整し、全体の点検と注油を行い、軽快に動いています。
まだまだご使用できそうです。 末永くご使用ください。

2019年12月3日火曜日

ベビーロック 3本糸ロックミシン A330の修理

ベビーロック A-330 動かないロックミシンをお預かりしました。
10年以上ご使用で全体の点検・整備もご依頼頂きました。
底のカバーを取り外しました。
ホコリがありますが、10年以上ご使用としては少ないほうです。
メスの駆動、下ルーパー部分ですが、ホコリがあり掃除が必要です。
全てのカバーを取り外しました。動かなくなった原因は送りを上下させるカム、ロットに布が絡んでいました。
この布は、メスで切り落とした分で、隙間から内部に入り込んだと思われます。
絡んだ布を取り外しましたが、狭い隙間に残っています。
動くようになりましたが、動作が重いようです。
はずみ車を取り外しました。
隙間に入り込んだ布きれを取り除くために、回転軸をズラしたいのですが、C型リングで止まっていて動きません。
専用の工具(プライヤー)でリングを緩めて3ミリほど回転軸を左方向に移動させて隙間に入っていた布端を取り除きました。
内部の掃除と注油を行っています。
整備後は、軽快に動き出しています。
糸調子、かがり幅、送り量の調整を行い問題なく縫えています。 まだまだご使用できそうです。 末永くご使用ください。